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今年も京都南座で顔見世を見てきました

今年も京都南座の顔見世興行に行くことが出来た。

参加者は徳山夫妻、野口夫妻、早田夫妻、浅井さん、当日参加の河野さんと私の9名。

   23日は昼食を上七軒にある「くろすけ」で豆腐料理をとった後千本釈迦堂、釘抜き地蔵、

  北野天神をまわり定宿である「元奈古」に泊まる。夕食には京懐石に舌鼓を打ちながら話が弾んだ。

24日は南座で昼の部の観劇。外題は「輝虎配膳」「戻駕色相肩」「金閣寺」「一力茶屋」で仁左衛門の由良之助はさすがだったが今回は特に「戻駕色相肩」「金閣寺」が見られたことは良かった。

長年歌舞伎をみてきたが、この演目は初めてだった。

初めて歌舞伎を観たのは40年以上前のことだ。郡上に赴任していたとき先輩から誘われたのがきっかけだった

当時は歌舞伎など全く興味が無く渋々同行したのだが、その先輩が丁寧に解説してくれおかげで、演目は「曽根崎心中」だったが、十分楽しめた。

その数年後の転勤先が芸術文化を担当する部署で、各市町村で行われる歌舞伎公演を見に行く機会を何度も得るこ

になった。

そうして関心が高まっていくうちにやはり職場の先輩から南座だけでなく東京の歌舞伎座、国立劇場、新橋演舞場、名古屋の御園座などへ誘われた。

初めはほとんど日帰りで東京へは夜行で行って夜行で帰った。

そのうちゆっくりみたいと思うようになり、その先輩とはじめて泊まりで行くことになり、とった宿が今回も利用したねねの道に面した「元奈古」である。その頃にはすっかり歌舞伎ファンになっていた。

その後幾つかの転勤があったが、私の方から同僚や友人を誘うようになり30数年つづいている。

長年見てきたので、ほとんどの演目はみたといっていい。今回のように初めてみる演目が上演されるのは珍しい。

そうすると見たことのある演目を決して安くはない観劇料を払ってみるのだろうと疑問が出てくる。

演じる役者の違いが味わい方の違いとなるとか、良いものは何度見てもいいとかという意見もきくが、自分のことをよくよく考えてみれば求めているものが歌舞伎そのものではないようにおもう。

もちろん舞台そのものにも感動を覚えるのだが自分の中に満足感のようが最も高まるのは観劇中より幕が下りた後にあるよう

に思う。

観客が一斉に席を立つ。そのざわめきを感じつつ、一呼吸おいておもむろに劇場の外に出る。

芝居の余韻に浸りながら京の師走の風とざわめきにその身をおいたそのひと時の感慨がたまらないのだ。

この一瞬が何物にも代えがたい。

もちろん気心の知れた仲間と小粋な宿で美味しい料理を味わいながら過ごす京の一夜も格別だ。

だから京でなくてはならないし12月でなくてはならないのだ。

本当の歌舞伎通の方からはお叱りを受けるかもわからないが、当分はこのスタイルが止められそうにない。

 

平成2年の12月23日にも同僚4人で1泊2日で顔見世に行った。

その中の一人が現在獅子門の宗匠である大野先生だった。

このころ大野先生の指導で連句を楽しんでいたこともあり京都へ向かう電車の中で連句を巻き始めた。

発句は大野先生で「乗換への駅や師走の雲去来」

脇を春夫さんが 「仲間四人が向かふ顔見世」

第三を私が   「大尽の夢叶ひたる夢にして」とつけた。

南座へは今も大尽になった夢を見に行くのかも知れない。

2019.12.24 Tuesday | 23:42 | comments(0) | - | - |